2025年3月、西京銀行が新たな3カ年の中期経営計画を発表しました。最大のポイントは、金融機関でありながら「コンサルティング機能を持つ地域のシンクタンク」を目指す点です。
地域経済とともに成長する銀行であるために、自らの役割を拡張しはじめている。
この取り組みは、私たちBay3が支援している「実行される中期経営計画」の考え方とも重なります。
■ なぜ「コンサルティング機能」が必要なのか?
西京銀行が拠点とする山口県では、多くの中堅・中小企業が人手不足や業務属人化といった共通の悩みを抱えています。そこに対し、西京銀行は以下のような支援を強化します。
- 業務のデジタル化支援(アプリ導入・DX化)
- 経理・勤怠などの業務委託支援
- 周年事業の企画・運営
これらは単発の支援ではなく、継続的に“仕組みを整える”タイプのコンサルティングです。
だからこそ、今後3年間でコンサル売上を約2倍に伸ばす目標が現実味を持っています。
■ Bay3の視点:「成果を生む仕組み」から逆算する中計とは?
西京銀行の中期計画で注目すべきなのは、戦略が「誰が、何を、いつまでにやるか」まで設計されている点です。私たちが中計づくりで重視するのも、この“再現可能な仕組み”をどう組み込むか、という視点です。
たとえば、
- 売上を伸ばすだけでなく「誰がどう動くか」まで明確にする
- 外部パートナーや地元企業を“役割を持つ存在”として計画に組み込む
- 指標(利益・自己資本比率など)を具体的に設けて、行動と連動させる
このように、戦略と現場が分断されない設計が、中計を「実行される計画」に変えるポイントです。
■ 金融×農業×スタートアップ支援の三本柱
西京銀行は、農業支援にも力を入れています。
大規模農業法人と連携し、後継者問題や販路開拓にも取り組む計画です。さらに、イノベーションファンドを通じて、スタートアップ育成にも注力。
ここでも注目すべきは「外部と連携することで、内部だけでは生み出せない価値を生む設計」です。
中計は“自社の計画”でありながら、“地域全体を巻き込むプロジェクト”にもなっているのです。
■ 数値目標の裏にある「現場の構造変革」
- 税引き後利益:60億円 → 70億円
- 貸出金:1兆7096億円 → 1兆9450億円
- 預金残高:2兆130億円 → 2兆1500億円
- 自己資本比率:8%以上
- ROE:6.5%以上維持
これらの数値目標は、「ただ伸ばす」という発想ではなく、事業構造そのものを見直す覚悟があってこそ設定できるものです。
Bay3でもよくお伝えすることですが、中計は数値目標ではなく“組織構造の再設計図”であるべきです。
■ 現場が動く中計に必要なのは「役割」と「仕組み」
最後に、西京銀行の中期計画は、「やるべきことを決める計画」ではなく、
「誰がどのように動くか」をあらかじめ設計している点が特に素晴らしいと感じます。
Bay3が伴走支援で実現しているのは、まさにこの部分。
- 属人化の排除
- 判断基準の明文化
- KPIの構造化
- 管理職の動き方の再設計
これらを「計画に組み込み、定例で運用」することで、計画は実行されます。
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