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「なんとなく」経営から脱却!──中期経営計画がもたらした金融機関との信頼関係の変化。

「説明できる経営」へ──地方小売業が中計で築いた“見せる信頼”


導入:「なんとなく毎年頑張ってる」では通じなかった

地方で複数店舗を展開する小売業D社。
ある日、社長は金融機関との面談で、こんな質問を受けました。

「来期の成長戦略って、どんな形をイメージされていますか?」

これまで、前年ベースでなんとなく店舗を回してきたD社。
しかし、この一言がきっかけとなり、社長はこう気づきました。

「このままでは“説明できる経営”になっていない」

そこで、中期経営計画づくりに本格的に取り組むことを決意したのです。


目的は「社内と社外、両方に伝わる数字と言葉」を整えること

D社が掲げた中期計画の目的は、単なる内部管理の強化ではありませんでした。

  • 社内には「数字で見えるゴール」を共有し、行動を揃える
  • 社外には「計画性と改善姿勢」を示し、信頼を築く

つまり、中期経営計画を「社内外の共通言語」として機能させることがゴールだったのです。


成長を“筋肉質”に進める3年計画(KPIと取り組み)

項目現状目標(3年後)主な取り組み内容
年間売上5億円6.5億円商品構成の見直し/既存客LTV向上
粗利率38%42%原価交渉/不採算商品の見直し
倉庫回転率5回8回在庫管理のDX化/棚卸体制の見直し

加えて、月次レビューや改善レポートの提出など「行動KPI」も明文化。
その結果、“数字が動く組織”への転換を図ることができました。


金融機関との面談も、対話型に変化

中計を提示するようになってから、金融機関の反応も大きく変わりました。

  • 「計画の中身が具体的で、評価しやすい」
  • 「目標数字があるので、借入条件の検討がスムーズ」
  • 「進捗を定期的に見せてもらえるから、信頼感が高まった」

つまり、中計は“提出書類”ではなく、“対話のベース”になったのです。


社内でも「数字をもとに話す」が当たり前に

一方で、社内にもポジティブな変化が表れました。

あるスタッフはこう話します。

「これまでは、“なんとなく売れてる”とか“今日は良かった”みたいな感覚でした。でも今は、数字で見ることが普通になったんです。」

中期計画を日常業務に落とし込むことで、“数字で考える習慣”が組織に根づいていったのです。


中計が“信頼のツール”になる時代へ

かつては「中期経営計画=大企業のもの」という印象がありました。
しかし今では、中小企業こそ「見せられる経営」が求められる時代です。

  • 金融機関との関係強化
  • 仕入先・取引先への信用力向上
  • 採用時の求職者への説明力強化

このように、中計が“信頼構築”と“競争力”の土台になるケースが増えています。


まとめ:中計は「計画」ではなく「伝える力」

中期経営計画は、単なる社内資料ではありません。
社内と社外をつなぐ“組織の未来を伝える言葉”です。

数字を「共有」できる会社には、

  • 仲間が集まり
  • 応援者が現れ
  • 資金も動く

だからこそ、“見せられる経営”を一歩ずつ整えることが、
これからの企業にとっての強みになるのです。


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