この記事は、2025年4月26日の日経新聞の記事を基に作成しました。
2024年4月25日、キーエンスが2025年3月期決算を発表しました。
売上高は初の1兆円超えとなる1兆591億円。純利益は3986億円で、4期連続の過去最高です。
営業利益も5497億円と大幅増。11期連続で営業利益率が50%を超えるという、極めて高収益な体質が続いています。
さらなる成長のカギは「海外」、だが課題も
今回の成長を支えたのは、アメリカやアジアでの販売です。
実際、海外売上高は全体の65%にのぼり、前年比10%増を記録しました。
ただし、他社と比べると海外比率はまだ伸びしろがあります。
ファナックの海外比率は86%、SMCは80%です。これらと比較すると、キーエンスにはさらなる拡大余地があると言えるでしょう。
数字だけを見れば順調に見えますが、実はその裏に、重要な課題も浮かび上がってきています。
海外市場で苦戦する「提案営業」
キーエンスの営業スタイルは、「コンサルティング型営業」。
単に顧客のニーズに応えるのではなく、潜在的な課題を引き出し、解決策を提案するスタイルが強みです。
国内では、この営業力が圧倒的な成果を生んできました。
しかし海外では、文化・商習慣の違いから、キーエンス流の営業がうまく浸透しないという課題に直面しています。
たとえば──
- 高頻度の訪問や、きめ細かいフォローが必ずしも歓迎されない文化
- 顧客との距離感、商談スピード感の違い
- 現地採用スタッフへの教育・浸透の難しさ
これらが、海外展開を加速する上での大きな壁となっているのです。
学びポイント
営業力の本当の強さとは、「属人化」を超えた「再現性」にある。
国内では、経験豊富な営業パーソンたちの個々の力で成果を出せていたかもしれません。
しかし異文化市場においては、「個人依存の営業力」では限界が来ます。
今、企業に問われているのは──
- 誰がやっても一定水準の提案ができる「型」を持つこと
- 営業活動の基準・判断軸を明文化・可視化すること
- 環境や文化に応じて、営業プロセスを柔軟に適応・進化させること
キーエンスのチャレンジは、私たちに改めて「営業の仕組み化」の重要性を教えてくれています。
Bay3のご支援:「提案営業」を、仕組みで強くする
Bay3では、提案営業を属人化させず、組織の力に変える体制の改善をご支援しています。
たとえば──
- 「提案営業の型」を言語化し、マニュアル・トレーニングプログラム化
- 営業活動のプロセスと判断基準を統一・可視化
- 海外現地スタッフでも機能する「汎用型営業プロセス」の開発
体制を整え、改善することで、文化や国境を越えて営業力を再現できるようになります。
「どうやって型化するか分からない」という状態でも、大丈夫です。
最初の一歩から、私たちがお手伝いします。
営業力を強化したい企業様に、今こそ必要な取り組みです。
一度きりの成功に頼らず、
「誰もが勝てる営業組織」を一緒に育てていきませんか?
ご相談は無料です