経営理念を掲げていても現場に浸透しない…その理由は人事制度とのズレかもしれません。理念×制度を連動させた成功事例と、すぐ実践できる改善策をご紹介します。
経営理念 × 評価制度が“ズレている”組織の共通点と改善ステップ
この記事はこんな方におすすめです:
- 経営理念を作ったのに、社員が動いてくれない
- 組織がバラバラで、価値観が揃わない
- 評価制度を見直したいが、どこから手をつけていいかわからない
なぜ経営理念が「浸透しない」のか?
「うちの理念は“お客様第一”なのに、数字ばかり追いかけている」
「朝礼で理念を読んでいるけど、形だけになっている…」
このように、経営層と現場との“ズレ”に悩む企業は少なくありません。
その多くに共通するのが、次のような構造的課題です。
理念が形骸化する3つの落とし穴
共通課題 | 内容 |
---|---|
① 行動に変換されていない | 壁に掲げたまま、具体的な行動に落ちていない |
② 評価制度とズレている | 理念と実際の評価基準(売上・効率)が乖離している |
③ 組織内の共通言語になっていない | 日常の会話や判断基準に理念が登場しない |
このような状態では、社員は「結局、何を大事にすればいいの?」と迷い、行動の軸がブレるのです。
理念が浸透している組織に共通すること
理念の浸透に成功している会社は、次のような実践をしています。
実践項目 | 具体策 |
---|---|
理念を評価制度に組み込む | 「チーム貢献」「挑戦意欲」など行動項目として明記 |
フィードバックの場を設ける | 上司が評価面談で“理念に即した行動”をフィードバック |
表彰や昇格にも反映 | 理念体現度が高い社員を賞与・昇格要件に組み込む |
つまり、「評価される=理念に沿った行動」になる仕組みが必要なのです。
【導入事例】理念 × 評価制度が離職率を改善した製造業のケース
▶ A社(製造業・従業員数20名・福岡県)
課題:
- 理念はあるが、評価制度は完全に成果主義
- 「売上を上げた人が評価される」状態で、行動がバラバラに
取り組み内容:
- 理念を基にした5つの行動指針を定義
- 評価制度を「成果+理念行動」の2軸に再構築
- 管理職に評価者研修を実施
- 表彰制度に「理念体現賞」を新設
効果:
離職率が22%→9%に改善
管理職の判断軸が明確になり、チーム運営がスムーズに
理念が日常会話に登場し、組織文化が変化
すぐ実践できる「理念 × 制度」の連動ステップ
ステップ | 内容 |
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① 理念を行動に翻訳 | 誰が・何を・どうするか、行動単位で明文化 |
② 評価制度に組み込む | 理念行動を定性評価の項目に加える |
③ フィードバックの設計 | 上司が日々観察し、面談で伝える仕組みを作る |
④ 評価と報酬を連動 | 理念に沿った行動が評価・報酬に反映される |
まとめ|理念が“制度と連動”してこそ、組織は動き出す
よくある課題 | 目指すべき姿 |
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理念が飾り物 | 行動指針として機能している |
評価制度が成果だけ | 理念行動も評価軸に含まれている |
組織がバラバラ | 共通の価値観で意思決定されている |
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次回予告3月25日 (火)
▶「理念は掲げるだけじゃ意味がない!評価制度に落とし込む5つのステップ」