「理念はあるのに社員がついてこない…」そんな不動産会社が“理念×評価制度の連動”で離職率を22%→8%に改善した成功事例をご紹介。中小企業でもできる仕組みづくりを解説!
理念が浸透しない会社は、“売上頼み”から抜け出せない
「お客様第一」「地域密着」「誠実な対応」──
多くの不動産会社が、魅力的な経営理念を掲げています。
しかし、現場では以下のような声が聞かれることも少なくありません。
- 「理念は朝礼で読むだけで、日常業務には活かされていない」
- 「結局は数字がすべて。理念は評価に関係ないのでは?」
このような状況では、せっかくの理念も形骸化してしまい、組織の一体感は生まれません。
理念を組織に根付かせるには、評価制度との連動が欠かせません。
理念が“浸透しない組織”に共通する3つの課題
よくある状態 | 背景にある問題 |
---|---|
売上だけで評価される | 理念に沿った行動が評価対象になっていない |
若手社員が育たない | 理念が「判断軸」として機能していない |
理念が空文化している | 現場に落とし込む仕組みが存在しない |
理念を評価制度に落とし込む「実践ステップ5」【不動産会社版】
ステップ① 理念を“現場行動”に翻訳する
例えば「お客様第一」という理念なら、
- 無理な営業を行わない
- 誠実な説明とヒアリングを心がける
- 反響対応は即レスを基本とする
といった、具体的な行動ルールとして整理しましょう。
ステップ② 評価制度に「理念行動」の項目を組み込む
営業成果だけでなく、
- 顧客対応の丁寧さ
- クレームゼロ件数
- 長期フォローの継続率
といった、理念に基づく行動も明確に評価対象に加えることで、理念が「行動の軸」として社内に根付きます。
ステップ③ 上司による理念フィードバックを制度化する
数値評価だけではなく、行動面のフィードバックも行いましょう。
例:
「今月、反響対応が30分以内、アンケート評価5.0だった。これはまさに『誠実な対応』という理念の体現ですね」
このように、行動と言葉をセットで伝えることが重要です。
ステップ④ 理念評価を報酬・表彰制度に反映する
- 理念行動に連動したインセンティブ制度
- 「お客様満足賞」「信頼体現賞」といった表彰制度
これにより、社員は理念に沿った行動を「見える成果」として実感でき、社内にロールモデルが生まれます。
ステップ⑤ 理念と評価制度の「年1回の見直し」を行う
業界の変化(例:IT仲介やAI査定の普及)や、企業フェーズの変化に応じて、理念と行動・評価の整合性を確認・調整する機会を定期的に設けましょう。
これにより、理念が常に“今の会社に必要な指針”として機能し続けます。
【導入事例】福岡県の不動産会社(従業員14名)
背景課題:
営業成績偏重の評価が続いた結果、理念の「地域密着」や「信頼重視」が形骸化。若手社員の離職も続出していた。
導入内容:
- 理念を8つの行動指針に再定義
- 評価制度における“成果:行動”の比率を50:50に設計
- 管理職向けに「理念評価フィードバック研修」を実施
成果:
離職率が【28% → 10%】に改善
顧客満足度4.1 → 4.7へ向上
若手社員の成長意欲が顕著に増加
まとめ|理念が“行動と評価”にリンクすれば、不動産組織は強くなる
現象 | 解決策 |
---|---|
理念が機能していない | 行動指針化し、評価制度に反映する |
上司が理念を伝えられない | フィードバック研修とロールモデル形成 |
若手が育たない | 安心して成長できる評価環境の整備 |
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次回予告3月26日( 水)
▶「社員が納得する評価制度とは?理念×成果を両立するフレームワーク」